このガイドでは、Spot デバイスのバッテリー状態の監視方法、バッテリーの交換時期と方法、適切なツールと設定によるスムーズなフリート運営方法について説明します。
Spot バッテリーの性能
Spot デバイスはバッテリーが長持ちするように最適化されていますが、実際のバッテリー性能は使用条件や環境条件によって異なります。
使用状況
詳しくは、こちらの記事でSpot 使用方法の最適化についてご一読ください。
環境要因
気温
セルラー信号の強度
衛星信号の受信状態
💡 ヒント: デバイスの適切な取り付けが、バッテリー寿命の延長に重要な役割を果たします。
最良の結果を得るには、 Spot 取り付けガイドに従って最適な配置と信号強度を確保してください。
Spot デバイスのバッテリー寿命を監視・管理するにはどうすればいいですか?
Trackunit Manager で、機材のテレマティクスタブを介するか、テレマティクスデバイス診断アプリに移動すると、バッテリーの残存耐用年数 (RUL) を監視できます。
テレマティクス タブ (単一デバイス ビュー)
テレマティクス タブは、個々の Spot デバイスを見るのに便利です。
左側にあるナビゲーション バーの一番上にある機材ページをクリックします。
確認したいデバイスが取り付けられている機材を探して、クリックします。
機材ページの左側にある テレマティクス タブに移動します。
ここでは、以下が確認できます。
現在のバッテリーから報告された合計送信数
ベンチマーク比較 (Spot は通常、バッテリー 1個あたり約4,000回の送信をサポートします)
注: ベンチマークである送信4,000回というのは、保守的な推定値です。 バッテリー寿命は、(寒冷な気候や弱いGPS/セルラー信号などの) 極端な環境下では短く、理想的な条件下では長くなることがあります。
Spot デバイスの送信設定を変更したい場合は、こちらの記事で詳細をご確認ください。
テレマティクスデバイス診断 (フリート全体のビュー)
テレマティクスデバイス診断アプリは、Evolve および Expand パッケージでのみ利用できます。
テレマティクスデバイス診断アプリは、耐用年数が迫っているバッテリーを搭載したあらゆるデバイスの特定に使用でき、バッテリーまたはデバイスの交換が必要かどうかを示します。
左側にあるナビゲーション バーのテレマティクスデバイス診断アプリに移動します。 デバイス電源のセクションに、バッテリー電源なしのカードがあります。
バッテリー電源なしカードの右上隅にある [三点リーダー メニュー]、[設定]の順にクリックします。
設定ウィンドウでは、以下が可能です。
少ないバッテリー残量を監視するために、含まれるデバイス (Spot2) を選択できます。
(フリート内の割合 [%] で) しきい値を設定して、いつデバイスに視覚的なフラグを立てるべきか定義できます。
限度 (稼働): まだ通常運用が許容される、バッテリー残量の少ないデバイスの割合。 この値に達すると、「バッテリー電源なし」カードは黄色でハイライト表示されます。
限度 (重要): 重要となる前の、許容可能な最大割合。 この値を超過すると、「バッテリー電源なし」カードが赤色でハイライト表示されます。
これにより、フリート全体を見渡して積極的にバッテリーの状態を監視し、対応に優先順位を付けられるようになります。
さらに、バッテリー電源なしカードの [リストで表示 →] をクリックすると、バッテリー残量の少ないデバイスの詳細なリストが表示されます。
このリストのバッテリー レベルの列から影響を受けているデバイスを特定して、デバイス バッテリーの交換やデバイスそのものの交換など、必要に応じて対処することができます。
💡 ヒント: バッテリー残量ステータスの決定方法についての詳細は、テレマティクスデバイス診断アプリについて詳しく説明したこちらの記事をご一読ください。
新しいバッテリーの注文方法
ご注文に際しては、キー アカウント マネージャーか、カスタマー サクセス マネージャーにご連絡ください。 Spot に関連するパーツ番号は、220-00004 です。
連絡先が確かでない場合は、カスタマーサポート チームにご連絡いただけば、担当部署におつなぎします。
バッテリーの交換方法
安全に関する声明
使用目的 このバッテリー (TU パーツ番号 220-00004) は、専門技術者または指導を受けた担当者による Spot 2 バッテリー交換用です。 誤用 Spot 2 に TU 220-00004 以外の種類のバッテリーを装着しないでください。 バッテリーを製品にはんだ付けしないでください。 | |
火災・爆発のリスク バッテリーは、安全に輸送できるよう工場で梱包されています。 バッテリーは交換する直前まで開封しないでください。 火災や爆発の恐れがあるため、バッテリーを加熱・穿刺・破砕しないでください。 | |
装着 筐体の IP 保護等級を確保するため、所定のトルク (Nm) で4本のネジを取り付けてください。 コネクターやバッテリーの改造は禁止されています。 | |
廃棄 交換済みのバッテリーは、地域の回収制度に従って廃棄してください。 |
技術仕様
内容 | 技術仕様 |
Trackunit パーツ番号 | 220-00004 |
種類 | 1S2P LSP17500-20F1 Li-SOCI2 |
リチウム金属含有量 | 最大 2g |
バッテリー重量 | 52.0g |
保管温度 (推奨) | 最大摂氏 +30度 |
輸送区分 | UN3090; UN3091 |
バッテリーの交換手順
デバイスを取り外す: (該当する場合は) 磁気式取り付けブラケットを緩めるまたは取り外して、Spot を取り付け位置から取り外します。
背面パネルのネジを外す: TX10 ドライバーを使って、背面パネルから M4 ネジを4本取り外します。
筐体を開ける: 正面と背面パネルを分離します。 一定の力が必要になる場合がありますが、部品を損傷しないように注意してください。
古いバッテリーの接続を外す: 古いバッテリーを慎重に取り外し、ケーブルを優しく引き上げて、(下図に場所が明示された) JST コネクターから接続を解除します。
古いバッテリーを廃棄する:バッテリーの廃棄に際しては、都道府県・自治体の法規に従ってください。
新しいバッテリーを装着する: 新しい Trackunit バッテリーパック (P/N: 220-00004) を手で装着します。その際、パック付属の JST コネクターを、筐体内部にある Spot の JST スロットに挿入してください。
LED を確認する: Spot の正面にある LED ランプが緑色と赤色に2秒間点滅して、バッテリーが正常に装着されたことが確認できます。
デバイスを組み立て直す: 背面パネルを慎重に配置して、バッテリーを覆い、ケーブルが挟まれたり突き刺されたりていないことを確認します。
ネジを固定する: 背面パネルのネジ穴にM4ネジを4本差し込み、TX10 (0.6 Nm) ドライバーを使用してネジを締めます。 ネジの締め過ぎに注意してください。
注: バッテリーの交換後、Trackunit Manager のバッテリー カウンターをリセットして、デバイスの推定寿命を更新します。
Trackunit Manager にログインします。
左側にあるナビゲーション バーの一番上にある機材ページに移動します。
Spot のバッテリーを交換した機材を選択します。
機材ページで、[テレマティクス] タブをクリックします。
バッテリーのステータスセクションで、[カウンターのリセット] をクリックして、数値をリセットします。
これで、Spot のバッテリーが正常に交換され、リセットされました。
交換プロセス中に何か問題や質問が発生した場合は、メッセンジャーを介してカスタマーサポート チームまでお気軽にお問い合わせください。
Spot についてもっと質問がありますか?
💡 ヒント
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左下隅にあるメッセンジャー アイコンをクリックして、カスタマーサポート チームにご連絡ください。