Trackunit Iris の主要な機能は、一連の API によって支えられています。 新しい機能は、しばしば付随する API の立ち上げと連動しています。 では、API とは何でしょうか、またどうすればそれらを活用できるのでしょうか。
API とは
簡単に言うと、API はソフトウェア間の安全な双方向通信を可能にします。 この通信により、リアルタイムのフリートのデータ フィードを、課金ポータル、ERP システム、メーカーのアプリなどの他のプログラムで利用することができます。
API を使用すると、データをさらに活用し、情報を簡単に共有できます。 日常業務を簡素化し、新たな収益機会を効率的に創出することも可能です。 レンタル企業のお客様にとっては、混合フリート全体のエコシステムを連携することでプロセスの充実が期待できます。 OEM のお客様にとっては、データ駆動型の設計に役立つデータ ポイントが追加されることになります。
開発者は、利用したいソフトウェア コンポーネントの仕組みを一つずつ理解する必要なく、API を信頼して必要なコンポーネントをリクエストすることができます。 これにより、異なるプログラムを簡単に連動させることができます。
高度な API 機能を備えた Trackunit のAPI を活用する
Trackunit の API キーのアクティビティは、各 API キーの作成日、最終アクティビティ、作成者の詳細など、豊富なメタデータから追跡が可能です。
以下に、各 API キーの目的と使用例についてご説明します。
テレマティクスの基盤
名称: ISO Export (AEMP 2.0) API: スナップショット データ アクセス
利点: 建設業界におけるデータ共有の動きの先端を行く弊社は、ISO 15143-3 API (AEMP 2.0) を介して、すべての機械 (車両) インサイトを提供しています。 特定の機材について、Trackunit Manager や Trackunit Go で表示されるインサイトと同じものを、API でも得ることができます。
使用事例: お使いの ERP システムなどの他の重要なビジネス システムに、フリート内の機械 (車両) に関する最新のインサイトを簡単に統合します。現在の利用状況などの特定の機材のテレマティクス データを表示します。 フリートの現在の状態と利用状況が概観できる、ダッシュボードを構築します。
名称: Location API
利点: 建設機器のリアルタイムの GPS 座標を連携プログラムに同期して、機材データを取得・追跡できます。
使用事例: あらゆる重要アプリ、サイト、プログラム上の全機材の正確な位置を把握します。 ビジネスに合わせた追跡ソリューションを探索し、以下に対応します。
建設機器がどこにあるか
建設機器が適切な位置にあるか
建設機器が位置に到着したか
建設機器が紛失したか
組織管理
名称: Users API
利点: お使いの中心システムでユーザーに対して起こしたあらゆるアクション (ユーザーの作成、削除、更新) を、Trackunit のアカウントと同期し、管理しやすくします。
使用事例: 連携アプリやプログラムで変更を加える度に、Trackunit でも自動的に新規ユーザーが作成、更新されます。 全プラットフォームで自動的にユーザーを削除し、データの安全性を確保します。
機材管理
名称: Asset API
利点: 今日の建設機器トラッキングは単なる機械 (車両) の域を超え、大型建設用クレーンや掘削機からコンパクターや電動工具までを含みます。 弊社ではこれら全てを包含し、機材と呼んでいます。
この API では、トラッキングに使用されるテレマティクス ソリューションにかかわらず、トラッキングされたインベントリー全体に対して他の API のハンドルが利用できる、単一 API を取得できます。 これは、フリート全体のリストを取得するための中心的な API です。
使用事例: メーカー、モデル、名前、シリアルナンバー (例えば、VIN) など、機材のメタデータを取得します。 ここでの asset_id は、他のほとんどの API のキーとして利用されます。
名称:Asset - Share & Transfer API
利点: 任意の連携システムで共有・転送された機材を管理し、そのアクションを Trackunit のアカウントに同期します。
使用事例: お使いの ERP システムで行った共有や転送アクションを Trackunit に同期することで、機材のレンタルや販売を効率的に自動化します。 作業を繰り返すことなく、複数のプラットフォーム上でのデータの一貫性を確保します。 すべての連携システムにおける正確なインベントリーを維持します。
名称: Groups API
利点: 業務管理のため、Trackunit Manager のグループ設定を連携プログラムと同期します。
使用事例: 機材グループについての情報をダッシュボードや指標の基礎として利用し、顧客、作業現場、ビジネスにとって重要なその他のあらゆるグループを比較します。 お使いの ERP システムでグループを使用して、請求プロセスを合理化します。
名称: Sites API
利点: フリートや建設機器が複数の作業現場やデポに広がっている請負業者やレンタル企業のお客様にとって、各サイトにおける建設機器の最新ステータスを把握することは不可欠です。
Sites (サイト) API により、すべての作業現場にある建設機器の概要が得られるため、より迅速で効率的にプロジェクトを完成できます。
使用事例: サイトの位置と手元にある建設機器を他のシステムと同期して、現行のサイト レベルでの管理の必要性をなくし、作業現場ベースのワークフローを自動化します。
お使いの建設管理ソフトウェアで作業現場やデポのインベントリーについての最新情報を確認し、集荷量やルート計画の効率を向上します。
名称: Custom Fields API
利点: Custom Fields (カスタム フィールド) API を使用すると、重要なコンテキスト情報を含むメタデータが記録・整理され、データの分類や取得のプロセスがより強力になります。
使用事例: データの分析や利用時におけるインサイトや効率性の向上を促進しつつ、データの正確性を保証します。 また、進化し続ける需要に応じて、あらかじめ定義されたスキーマの制約なしに Trackunit Iris のデータが適応できるようにします。
設定
名称: Asset - Onboarding API
利点: API を介して、簡単に Kin 搭載機材のオンボーディング、オフボーディングを行います。
使用事例: bluetooth テレマティクス デバイス搭載の新しい機材を、効率よくTrackunit のアカウントに追加します。
名称: Machine - Onboarding API
利点: API を介して簡単に、機械 (車両) タイプの機材のオンボーディング、オフボーディングを行います。
使用事例: 機械 (車両) タイプの新しい機材を効率よくTrackunit アカウントに追加します。
名称: Telematics Device API
利点: Telematics Device (テレマティクス デバイス) API を使用すると、さまざまな機能にシームレスにアクセスできるため、デバイス情報の取得や設定管理が円滑になります。また、テレマティクス デバイスで構成されるフリートの管理体制の構築も可能です。
使用事例: プログラム経由でデバイスを管理し、各デバイスの設定適用状況を追跡します。デバイスの状態に関する詳細なドキュメントにもアクセスできる開発者は、未活用の設定オプションを特定・探求できます。
名称: Alert Configuration API
利点: この API を使用すると、スケジュールのカスタマイズなど、高度な設定が追加できるアラートを効率よく設定できます。
使用事例: 操業アラートや盗難アラートを設定します。 移動に基づく盗難アラートのスケジュールをカスタマイズします。
データ アーカイブ
名称: ISO Export (AEMP 2.0) API: 時系列データ アクセス
利点: この API は、特定の期間にまたがる機材データの利用をサポートします。 ISO 15143-3 API (AEMP 2.0) の時系列エンドポイントでは、すべての機械 (車両) インサイトを取得できるだけでなく、CAN の故障などの機械 (車両) の故障情報も取得できます。
使用事例: 特に小規模フリートにとって導入が簡単なこの機能は、機材の位置履歴やその他のテレマティクス情報を把握するのに優れたツールです。
名称: Time Series API
利点: この API は、特定の期間にわたる機械 (車両) の数値データを中心に構成されているため、 AEMP/ISO-15143 API よりも柔軟です。 指定した期間にわたり、選択した機械 (車両) のインサイトや単一の高度なセンサー データを検索・取得し、(例: 毎時・毎日・毎週・毎月など) 必要に応じて値を集約することができます。
稼働時間やアイドル時間、燃料消費量や DEF 消費量、バッテリー電圧など、機械 (車両) についての時系列データを簡単に収集できます。
使用事例: 精密な使用状況の検出や機材の不正使用の特定など、PromQL を使用した高度なクエリ機能でデータ探索を強化します。 これらの高性能 API エンドポイントを使用して、機械 (車両) のインサイトと機材の高度なセンサーからのデータを組み合わせることで、カスタマイズされたダッシュボードやレポートを構築します。
注: Time Series API は、IrisX をお使いのお客様のみ利用できます。 IrisX のサブスクリプション についての詳細はこちら
GraphQL
名称: GraphQL API
利点: Truckunit では、上記の REST API 機能に加え、GraphQL API インターフェイスも提供しています。 REST API は、Trackunit データ モデル内の単一ドメインのみを公開するように設計されているのに対し、GraphQL API はより柔軟なクエリを提供し、必要なデータのみを取得します。
GraphQL を使用すると、必要な情報を正確に定義できるため、ソフトウェア開発時の不要なデータの取得 (オーバーフェッチ) や、必要なデータが不足すること (アンダーフェッチ) を防ぐことができます。
使用事例: これにより、開発者は1つのリクエストで複数の関連リソースを取得 (フェッチ) する柔軟なクエリが作成できるため、リクエスト回数を減らしてネットワークの効率を向上させることができます。
注: GraphQL API は、IrisX をお使いのお客様のみ利用できます。 IrisX のサブスクリプション についての詳細はこちら
機能 API: サービスの管理
名称 : Service Management API
利点: サービスの管理アプリからのデータを連携プログラムと同期し、メンテナンス プロセスを管理します。
使用事例: お使いのワークフロー管理システムを使って、技術者に今後または現在のサービス業務を割り当てます。 お使いの ERP システムに今後のサービスのニーズを取り込み、部品を購入し、在庫を管理します。
機能 API: アクセス マネジメント
名称: Access Management API & Operators API
利点: これらの API の使用により、建設機器へのアクセス管理を簡素化して、オペレーターの安全性を向上させるとともに、不正な移動も制限します。
使用事例: 建設機器の利用権限があるオペレーターを効率よく記録・管理します。 デジタル キーと PIN コードを管理して、単一の中央システムから機材のロックを解除します。
機能 API: 排出量レポート
名称: Emissions API
利点: 排出量データを主要なビジネス システムやその他のデータソースと簡単に統合して、インサイトや日々の管理を合理化し、排出量目標に対してどれくらい対応できているか明確な分析結果を提示します。
使用事例: フリート全体、個々の建設機器、工事現場、さまざまな期間のいずれかにつき、排出量を測定・評価する必要がある場合、期間別、日別、月別、サイト別、総計の API エンドポイントが利用できます。
Trackunit では、上記の REST API 機能に加え、GraphQL API インターフェイスも提供しています。 REST API は、Trackunit データ モデル内の単一ドメインのみを公開するように設計されています。 Trackunit のデータ モデルのさまざまな部分からのデータが必要な場合は、各 REST API の代わりに GraphQL API を使用することをご検討ください。 一般的に、GraphQL API はより柔軟なクエリを提供し、必要なデータのみを取得するため、アプリケーションに必要なデータがすばやく取得しやすくなります。
データをさらに活用して、情報を簡単に共有し、 日常業務を簡素化して、新たな収益機会を効率的に創出する方法については、Developer Hub (開発者ハブ) をご覧ください。
Trackunit Manager で Iris API にアクセスする
API アクセスは、Trackunit Manager アカウントの管理タブで確認できます。
Trackunit Manager にログインします。
管理タブに移動します。
左側のメニューから API アクセスを選択します。
💡 ヒント: 手順が分かる Developer Hub (開発者ハブ) の API アクセスの総合ガイドは、こちらから https://developers.trackunit.com/reference/access-token
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